6月12日(木)、KCCIホールにて、6月定例会を開催した。
講師として、川崎市市民ミュージアム 学芸部門学芸員 鈴木勇一郎氏を迎え「川崎市の誕生とその市域」と題し、講演をいただいた。
はじめに、川崎市市民ミュージアムが所蔵する明治・大正期の地図・写真等をもとに、川崎町・大師河原村をはじめ、横浜精糖・味の素などの工場立地、川崎臨海部工業地帯の成立過程など、川崎市誕生前史について説明があった。
また、大正8年に制定された都市計画法に基づき、大正10年に指定された「横浜都市計画区域」では、川崎町・大師河原村は横浜市の一部とされており、川崎市が誕生しない可能性もあったことなど、知らざれる歴史について語られた。
具体的には都市計画法制定に尽力した当時の内務官僚・池田宏が、臨海部工業地帯の進展等を骨子とした川崎都市計画を立案し、後に川崎町長から初代市長となった石井泰助が、川崎町水道の域外給水を進め、川崎町・大師町・幸村の合併の必要性が高まった。結果、大正13年に、横浜市の一部ではなく、川崎市として誕生するに至ったと解説があった。
川崎市誕生後は、日吉村と横浜の分割や、中原町・高津町等への市域拡張により、現在の川崎市域が確定するに至った過程が説明され、市制101年目を迎えた川崎市の歴史について知見を深めることができた。
講演後は懇親会を開催し、講師も交え交流を深めた。
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